2025年第6回 AI×生物地球化学

DXハイスクール

高等学校DX加速化推進事業指定校(DXハイスクール)大分高校特進コース、特進部長の小林です。

今日は、岐阜大学 環境社会共生体研究センター より 篠塚賢一先生 をお迎えし、
DX×生物環境化学」 をテーマに特別講演を行いました。
前半では、私たちの身近な環境から話が始まりました。

大分高校に吹く風はどこから来るのか、どれくらいの時間をかけて届くのか。
風の流れや海流の循環を切り口に、アラル海の縮小といった世界的な環境問題、さらに近年話題となっている熊をはじめとした野生動物と人間社会の関係など、環境問題を多角的な視点から分かりやすく解説していただきました。
環境問題が、私たちの生活と直結していることを強く実感する内容でした。

後半では、環境とDX に焦点を当てたお話が展開されました。
動物の行動や自然環境をセンサーやデータ解析によって計測・可視化する技術、DXが進むことで期待される環境保全へのプラスの影響、一方で環境負荷やエネルギー消費といったマイナスの側面についても触れられました。

さらに、「過去の発見は今でも正しいのか」 という研究の本質に迫る話も印象的でした。

環境データは時代とともに変化していくため、10年、20年、30年と継続してデータを取り続けることが不可欠であり、そこにこそ研究の価値があるというお話は、生徒たちにとって「研究とは何か」を深く考えるきっかけとなりました。
DXは、その長期的なデータ蓄積と解析を支える重要な基盤であることも強調されました。

環境科学とDXは、未来の社会を支えるために欠かせない分野であり、
技術をどう使い、どう向き合うかが問われていることを学ぶ貴重な機会となりました。
生徒たちにとって、探究活動や将来の進路を考える上でも大きな刺激となる講演でした。

最後に、貴重なお話をしていただいた篠塚賢一先生に心より感謝申し上げます。